学校1日目( 2回目)
学校2日目
担当の先生の部屋にいって、ガイダンスの資料を受け取った。
担当教員の先生はその時学科主任の先生を部屋に呼んでいて、これからの科目登録のスケジュールについてどうすべきかを相談してくださった。
学科主任の先生は、去年私の科目登録のアドバイスをしてくれた先生だった。
1日1、2回の授業数にしてはどうか、と言っていた。
卒業が伸びるが、またぎゅうぎゅうに授業を詰めてダメになるのは避けたい。
先生にそう言わせてるのは私だ、と思った。
学校3日目
とにかく人と目をあわせないことだけを考えた。
向かいを歩いてくる人の腰から上を見ようとすると、自然と顔を見てしまう。
私はすれ違う人の顔を数秒じっと見てしまう癖があるので、(知り合いかどうかを判断するのが、記憶をたどるのに顔をじっと見ないとできない)相手もこちらの視線に気づいて目をあわせることが多い。目があってしまうと、気まずくなる上に自分が見られているという意識が強くなり、相手に「変な人だ」「気持ち悪い」「あの人前も授業遅刻してた、バカだ」「ダサい」と思われているのではないかと感じてしまう。
すれ違う人すべてが自分のことを気持ち悪いと思っているのではないかと不安になり、一刻も早く他人の視線に触れない場所に行く。トイレの個室。
すれ違う同じ視界にいる人すべてに蔑まれている。怖い。いやだ。
実際にはそんなわけないと思っていても、頭の中がぐるぐるといやな方向に回転してくる。
教室の一番後ろの席に行く。教室のレイアウトが、黒板の隣に扉が一つだけあるものだと大変だ。すでに席に着いている生徒がこちらを向いて談笑している。うつむき気味で、素早く、かつ机や椅子にぶつからないように早く移動する。ぶつかって音を立てて周りの注目を集めないように、慎重に。「千と千尋の神隠し」で千尋がハクに付き添われながら、息を止めて橋渡りをするシーンを思い出す。出来るだけ自分の存在を消す。
教室の一番後ろについても、もうすでにグループの席取りをしている人がいる。その邪魔にならないように、空いていてかつ干渉しない席の位置を瞬時に見極める。ためらっていると目立つかもしれない。
席に着いたら、本を取り出して膝の上に置き、授業が始まるまで顔を上げない。
今日はこれで、授業を普通に聞けた。内容は説明だけだから大したことはなかったけど、以前とった授業だったから先生の顔は見れなかった。
授業に行けてよかったけれど、1時間だけしか出られなかった。
明日は授業がない。新しいバイトの職場見学に行こうと思う。